シーリング劣化のサインと放置リスク|雨漏りを未然に防ぐ方法

こんにちは。虹工房ブログをご覧いただきありがとうございます。

いよいよ梅雨の季節が始まりました。 今回の記事では、梅雨時期に多い雨漏りトラブルと関係の深い、外壁やサッシ周りの“すき間”を埋めているゴム状の材料「シーリング材」についてお伝えします。

シーリング

シーリング材が劣化すると、雨水が建物内部に入り込み、雨漏りやコンクリートの爆裂など、深刻な被害を引き起こす恐れがあります。

本記事では以下の内容を分かりやすく解説します。

・シーリング劣化の見逃せないサイン

・放置による具体的なリスク

・雨漏りを未然に防ぐための対策と補修タイミング


シーリングとは?雨水を防ぐ"建物の縁の下の力持ち”


シーリングとは、建物の目地や接合部などに使われる防水・気密性を確保する弾力性のある材料で、マンションやビル、アパート、戸建て住宅などの以下の箇所で多く使用されています。


・外壁のタイル部分の目地(部材の接合部分にできる継ぎ目)

・サッシや窓枠のまわり

・屋上の取り合い部

 

普段目立たない部分ですが、タイルなどの隙間を埋める・ひび割れ防止・外壁材を長持ちさせるなど、シーリングは建物の防水性・耐久性を支える非常に重要な部位なのです。

要注意!シーリング劣化のサイン

シーリング部分に下記のような症状が出ていたら、劣化が進行しているサインです。


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・表面のひび割れ

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・黒く汚れている

・指で押しても弾力がない

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・肉やせ(シーリング材が痩せて細くなっている)
・剥離(端部が壁から剥がれている)
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・白華現象(シーリング部分が白色になる)


シーリング劣化はなぜ起きる?主な4つの原因

 

紫外線による劣化

 

日射による紫外線はシーリング材の弾力成分を分解し、硬化・ひび割れの原因となります。特に南面・屋上など、日差しが強く当たる箇所は注意が必要です。

 

雨・温度変化による収縮と膨張

シーリングは外気の変化にさらされ、毎日少しずつ伸び縮みしています。
この繰り返しにより、材料疲労破断・剥離が進行します。

 

建物の動き・振動による応力

建物は地震・気温変化などで微細に揺れています。
この動きシーリング材にひずみを与え続けることで、やがて切れや浮きが発生します。

 

不適切な施工・下地処理の不足

プライマー未使用・厚み不足・下地の汚れなど、施工不良も劣化を早める大きな原因です。経験の浅い業者やDIY施工では再劣化リスクも高くなります。


放置すると起きる3つのトラブル

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① 雨漏りの発生

劣化したシーリング材から雨水が侵入し、

・天井や壁にシミ

・カビの発生

・室内仕上げ材の腐食

といった内装被害が起こる可能性があります。

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② 鉄筋爆裂・コンクリートの破損

RC造の場合、目地から水が侵入し鉄筋が錆びて膨張 → コンクリートが内側から割れる「爆裂現象」が起こることも。
これは構造上の安全にも関わる重大なトラブル
です。

 

③ 修繕コストの増大

初期段階で補修すれば部分的な施工で済みますが、劣化を長期間放置すると全面打ち替えや足場設置など大掛かりな工事が必要になり、費用も大幅に増加します。


補修の種類を解説|打ち替えと打ち増しの違いとは?


■ 打ち替えとは?

既存のシーリング材をすべて撤去し、目地を清掃・下地処理後に新しいシーリングを補填する方法です。耐久性が高く、しっかりと防水機能を回復できます。

・適したケース:劣化が進行している、剥離が広範囲、前回の施工から10年以上経過している状態

 ・費用:やや高め(撤去・清掃手間あり)


■ 打ち増しとは?

既存のシーリング材の上から新しいシーリング材を重ねて施工する方法です。
コストを抑えられ、短期間で施工可能ですが、既存材の劣化が軽度であることが条件です。

・適したケース:前回施工から57年以内、外観上の劣化が軽微、下地が健全な状態

・費用:打ち替えより安価・工期短縮

※現場の状態によって判断が必要です。専門業者による調査が推奨されます。

■ 点検の目安と補修時期

  • シーリング材の耐用年数:約7〜10年

  • 築10年以上の建物は一度目の補修・打診が必要です。

  • 南向き・屋上など紫外線の影響が強い箇所は特に劣化が早いです。



ご自宅のチェック、してみませんか?

普段あまり意識することのないご自宅のシーリング部分。 しかし、実は建物全体の寿命や安全性に深く関わる、とても大切なパーツです。

本記事を読まれた今こそ、一度ご自宅の外壁や窓まわりをじっくり眺めてみませんか? 小さな異変に早く気づくことが、大きなトラブルを未然に防ぐ第一歩になります。

Q&A(よくあるご質問)


Q:自分でも劣化状態を確認できますか?
A:ある程度は可能ですが、内部劣化や接着不良はプロの診断をおすすめします。


Q:外壁塗装と一緒にシーリング補修を行ったほうが良いですか?
A:はい、同時施工がおすすめです。
シーリング補修と外壁塗装はどちらも足場を必要とするため、別々に行うよりもコストを抑えることができます。また、外壁塗装の前にシーリングを適切に補修することで、塗装の持ちを良くする効果もあります。


Q:打ち替えと打ち増し、どちらが自分の建物に合っているか分かりません。
A:まずは現地調査を受けて、状態を確認することが大切です。
目視だけでは判断が難しく、シーリング材の下地や接着状態を確認する必要があります。
無料診断を活用して、劣化状況に応じた最適な工法をご提案いたします。


Q:築年数が10年を超えていますが、すぐに補修が必要ですか?
A:目安として築10年を過ぎたら、一度点検を受けることをおすすめします。
特に日当たりの良い面や屋上などは劣化が早く進みます。
症状がなくても、内部で劣化が進行している可能性があります。


【まとめ】小さな劣化が“大きな損失”につながる前に

シーリングは小さな部材ですが、劣化すれば雨漏りや建物構造にまで影響を及ぼすことがあります。
特にRC造のマンションやビルでは、「大丈夫だろう」と思っていた目地部分からのトラブルが後を絶ちません。

  • 目地にひびや剥がれがある

  • 築10年以上で点検をしていない

  • 以前の補修から10年以上経過している

…このような場合は、早めの診断・補修がおすすめです。


【無料劣化診断受付中】

当社ではRC造の建物を中心に、シーリングの無料点検サービスを行っています。

・外壁・目地の劣化診断 ・打ち替え/打ち増しの判断アドバイス ・施工内容・見積のご提案まで一括対応

雨漏りや構造劣化を未然に防ぐために、まずはお気軽にご相談ください。