見落とされがち?アスベスト事前調査は2022年から義務化されています

こんにちは。虹工房ブログをご覧いただきありがとうございます。

今回は、住まいやビル、店舗などを所有されている皆さまにとって、リフォームや改修工事は大切な資産価値を守るための重要なタイミングです。


2022年から法改正により一定規模の改修・解体工事におけるアスベストの事前調査と報告が義務化されましたが、2025年の今でも意外と知られていないのがアスベスト事前調査の報告義務化です。


「そんなルールがあるとは知らなかった」「うちの建物は関係ないと思っていた」という方が多くいらっしゃいます。そのため知らずに進めると法令違反になる恐れがあります。
本記事では、アスベストとは何か?なぜ今、調査が必要なのか?をわかりやすく解説し、リフォーム前にチェックすべきポイントをお伝えします。



アスベスト

アスベスト事前調査とは?

なぜ義務化されたのか


アスベスト(石綿)は、石綿を使った建材製品は1955年ごろから使われ始め1970年代から1990年頃まで多くの建築物で使われていた断熱材・防音材です。


しかし、長期吸引によって中皮腫や肺がんを引き起こす健康リスクが明らかになり、2006年以降に製造・使用が原則禁止されました。


それでも、現在までも古い建物には現在もアスベストが残っていることが多く、リフォームや解体の際に飛散する可能性があるため、2021年頃から段階的にアスベスト調査に関する内容が見直され施行され、義務化させています。

アスベスト調査の方法

アスベスト調査は義務化されておいり、大きく分けると「事前調査」と「結果報告」という2つの作業を行う必要があります。

※事前調査は、原則として全ての建物などに対して行わなければなりません。

事前調査は、設計図書などの書面調査→現地目視調査→アスベスト含有の有無が不明な場合は、建材を採取し「分析調査」若しくは「みなし判定」という流れで行います。

また、事前調査が完了したら、結果報告書を作成し、都道府県および労働基準監督署へ結果を報告します。また、2022年4月からは一定規模以上の改修工事等を行う場合、事前にアスベストの有無を調査し、その結果をアスベスト有無に関わらず「工事着手まで」に報告することが義務化されました。

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アスベスト調査の「事前報告義務」の対象となる工事


工事内容

対象となる条件

建物の解体

解体作業対象の床面積 合計80 ㎡以上

改修・補修・リフォーム

請負金額 税込100万円以上


上記該当する場合は、有資格者による調査と、電子システムを通じた自治体への報告が必要です。

ただし、建物の図面や築年数、過去の改修履歴などが整っていないと、調査そのものが難航することも。
そのため、早めに信頼できる施工会社へ相談し、対象建材の有無や報告の必要性を確認することが重要です。

調査はだれが行い、だれが報告するのか?


ここが誤解されがちな重要ポイントです。

調査実施者:専門資格(石綿含有建材調査者等)を持つ調査者

 (施工会社側に有資格者がいればその有資格者にて調査OK)


報告義務者工事を請負う施工会社(元請業者)


つまり、調査自体は有資格者が行う必要がありますが、調査結果を国のシステム(石綿事前調査結果報告システム)へ報告する義務があるのは、オーナー様ではなく施工会社側です。

しかしこの制度、施工会社だけでなく建物の所有者側も最低限の知識を持っておく必要があります

というのも、「事前調査がされていなかった」「報告がなかった」という理由で、工事がストップしたり、自治体から指導を受けたりする事例が発生しています。


「施工会社に任せていたから大丈夫だと思っていた」という声もありますが、その施工会社が義務を正しく果たしているか、オーナー側でも確認しておくことが、トラブル回避のカギになります。

報告を怠るとどうなる?違反リスクとは


施工会社がアスベスト事前調査の報告を怠ると、大気汚染防止法に基づき

・30万円以下の罰金

行政指導や工事中止命令

近隣からの損害賠償請求リスク(アスベスト飛散時)

といった深刻なトラブルにつながります。



虹工房ではこのようなことが可能です

虹工房では、アスベスト調査が必要な工事に関して

・有資格者による調査手配

・正確な報告と記録の保管

・工事中の飛散防止対策

・助成金利用のご提案(市区町村によりアスベスト調査に関して助成金を題している場合があります)などをワンストップでサポートしています。


また、アスベスト調査で天井などに穴をあけて調査が必要なケースがあります。

その場合でも、下記のように調査後の穴をきれいに塞ぐ修繕工事も対応しています。
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天井 アスベスト調査後
アスベスト調査 補修合わせ
天井補修 色合わせ
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天井補修 修繕工事施工後
安心のリフォームには、ひと手間の情報確認がカギ

アスベストの事前調査が義務化されている今、知らなかったでは済まされない場面も出てきています。トラブルを避けるためには、建物の築年数や工事内容にあわせて、正しく対応してくれる会社を選ぶことが大切です。

「初めてのリフォームで不安」「過去にアスベスト対策をした記憶がない」といった場合でも、まずはお気軽にご相談ください。