雨漏りを防ぐには?メンテナンスのタイミングとポイント

こんにちは。虹工房ブログをご覧いただきありがとうございます。

今年も梅雨の時期が近づいてまいりました。皆さま「雨漏り=起きてから対応するもの」と思っていませんか?
実は雨漏りは定期的な点検とメンテナンスで予防が可能なトラブルなのです。

今回は、雨漏りを防ぐためのメンテナンスのポイントやタイミングを解説します。

3813114_s

雨漏りはある日突然ではない


多くの方が「急に雨漏りが起きた!」と感じますが、実際はじわじわと建物内部に雨水が侵入しており、目に見える被害が出るまでに時間がかかるケースがほとんどです。


よくある雨漏りの前兆


天井や壁のうっすらとしたシミがある

・クロスの浮きや剥がれ

・サッシまわりのカビや黒ずみ

・屋根の一部が色あせている・ズレている

こうした症状を見逃さず、早めにメンテナンスすることが雨漏り防止のカギです。



実は雨漏りは、初期のうちに対処すれば被害を最小限に抑えられます。
しかし、対応が遅れたことで大がかりな修繕が必要になってしまったケースも。
以下は、まさにその一例です。


実際にあった!雨漏りを放置したことで起きたトラブル事例

防水工事をしていたのにまさかの雨漏り被害


22241152_s

都内のマンションにお住まいのAさん。
ある日ふと天井を見上げると、小さなシミがぽつんとできていました。

「まだ様子を見よう…」と、そのままにしてしまったのが後のトラブルの始まりでした。


数ヶ月後、雨が降るたびにシミは広がり、ついには天井の壁紙が剥がれ落ちてしまうほどに…。


バルコニー防水
緊急調査の結果、雨漏りの原因はなんと

上階のBさん宅・サッシ部分からの雨水侵入でした。


実はこのマンション、過去に他社によるバルコニーの防水工事は完了済み。

にもかかわらず、なぜ雨漏りが起きたのか?

原因は「窓サッシのネジの劣化・脱落」でした。
サッシと外壁のわずかな隙間から、じわじわと雨水が入り込んでいたのです。

お客様からは「まさかこんなところから雨漏りするなんて…」という驚きの声が。

6a26f3d5a07754bdfa654f2e54a6b2d7
0d40a5e4a645fc6b96e767d64ac0878e


早急に対応が必要だったため虹工房では

・劣化したサッシの交換

剥がれた天井のクロス(壁紙)張替え

雨水の浸入ルートの封じ込めを行いました。

しかし、本来サッシ箇所から雨漏りが侵入していなければ、上記のような工事を行う必要がなかったのです。


「防水工事は済んでいるから安心」そう思っていませんか?

事例のように「防水工事をしている=完全に安心」ではありません。
実は、防水工事をしていても別の場所から雨水が侵入するリスクは十分にあります。


見えない箇所の劣化や、細かい部品の不具合が、意外な雨漏りの原因になるケースは少なくありません。

もしバルコニーの防水工事と同時に、窓サッシの点検・補修を行っていれば、今回のような被害は未然に防げた可能性が高いといえます。

予算や工期の都合もあるとは思いますが、「とりあえず防水工事だけしておけば大丈夫」と安心してしまうのは要注意。


雨水の侵入ルートは1つとは限らないからこそ、防水工事の際には、建物全体を点ではなく“線”で見る視点が重要です。小さなサインを見逃さず、早めの対応を。それが、大切なお住まいを守る第一歩です。



雨漏りを放置するとどうなる?住宅に起こるリスク

内装の劣化(壁紙・天井のシミ・剥がれ)

・構造材の腐食・鉄骨のサビによる建物の強度低下や断熱性能の低下

・床や天井の抜け落ちや壁の破損など、修理範囲の拡大にて修理費用の増加

・下階など、近隣トラブルでの損害賠償

・カビの発生、健康被害のリスク

など、建物の寿命を縮める、大きな修繕費がかかる、周囲とのトラブルに発展することもあります。

「うちは大丈夫」と思っていても、思わぬところから水が侵入していることもあります。
そうならないためにも、日頃からチェックしておきたいポイントがあります。

ここでは、雨漏りを防ぐための具体的なメンテナンスのポイントを5つにまとめました。

雨漏りを防ぐための5つのメンテナンスポイント


① 屋根や屋上の劣化チェック

屋根は紫外線・風雨の影響を最も受ける部分。
瓦のズレ、スレートのひび割れ、防水シートの劣化などが雨漏りの原因になります。

セルフチェックのポイント

・屋根材の浮きや割れがないか

・雨が降った翌日、天井にシミができていないか

IMG_0631-e1749017675866
31566376_s
31801910_s

② 外壁のひび割れ・シーリング劣化チェック

モルタル外壁のひびや、サイディング目地のシーリング切れも雨漏りを引き起こします。
日射による伸縮や経年劣化が主な原因です。


セルフチェックのポイント

・シーリングが硬くなっていないか

・外壁に細かいひび(ヘアークラック)が出ていないか

26738203_s

③ ベランダ・バルコニーの防水チェック

ベランダや屋上は水がたまりやすく、排水口の詰まりや防水層の劣化が雨漏りをまねきます。


セルフチェックのポイント

・床の表面にひび割れがないか

・排水口が詰まっていないか

・床を踏んだときブヨブヨしていないか

28810213_s1

④ 雨樋の清掃

雨樋に葉っぱやゴミが詰まると、水がオーバーフローして壁をつたって内部に水が侵入することがあります。


雨樋掃除のタイミング

・台風後

・秋の落ち葉シーズン後

5055318_s
⑤ サッシまわりのコーキングチェック

サッシの隙間を埋めているコーキング材(シーリング)は、硬化・縮み・剥がれなどの劣化が起こりやすい部分。横殴りの雨が多い梅雨や台風シーズンに雨漏りリスクが高まります。

先ほどご紹介したような事例の雨漏りトラブルも、築10~15年年前後に起きているケースが多数あります。では、どのタイミングで補修などのメンテナンスを行えばよいでしょうか?

メンテナンスのタイミング 「築1015年目」が目安

雨漏りの多くは、築10年以降に起きると言われています。

虹工房では皆様に以下のタイミングでの補修などのメンテナンスをおすすめしています。


築年数

メンテナンスポイント

510年目

雨樋・サッシ・軽微な補修

1015年目

屋根・外壁・ベランダ全面チェック

1015年目

防水層・シーリング打ち直し検討

1015年目

全体的な改修・外装リフォームの検討


雨漏りは複合的な原因で起きることが多い!

事例のように防水層は健全でも、サッシ・外壁・ネジの劣化など、他の部分からの雨水侵入は起こりえます。小さなシミでも、放置せずに早期調査・点検を行うことで被害を最小限に抑えることで工事費用も抑えられる場合があります。

これから梅雨時期が始まりますので、少しでも気になるシミや雨漏りなどの症状があれば、お電話やメールでお気軽にご相談ください。